インド2


インドに2ページも費やすことになるとは…

かんべんしてくれ

 

朝起きると下痢。勘弁してくれ。

前回の腹痛はお腹がひたすら痛くて動けないタイプで

今回はひたすらに腹を下すタイプ。

 

どっちのタイプもキツいけど、下すタイプは自分で引くくらい

腹を下す、そして体が衰弱してくのが感じ取れるのが怖い。

 

起きてから1時間で7、8回の下痢。

一日のトータルで20回近い下痢。

しかも毎回勢いが衰えず体内の水分がひらすら出て行く感じ。

 

日本でする下痢とは違い、ほとんど水のような下痢。濁流。

下痢下痢書きたくないのに…インドのせい!ムキー

 

アグラ行きの列車には当然乗れず宿の部屋でまでうなされる。

やっぱり熱も併発して地獄。

この瞬間がこの旅で一番きつかったかも…

 

脱水症状はまずいと思い、宿の食堂で生姜湯(まさかのメニュー)と

おかゆ(おい、宿の主人よ。腹下した者に対するメニューとしか思えんぞ、準備万端か)を

注文してげっそりしながら、テレビから流れるクリケットを眺める。

 

そこに音楽家の藤田さんという方が現れて談笑。

何かして気を紛らわさんと苦しい。

藤田さんは日本で音楽の仕事をしながら時々旅に出るそうな。

ほんと若く見えるし、明るく魅力的な人。話ももちろんおもしろい!

 

南米で身ぐるみ剥がされた話や、スタジオを建築士を雇わずに

自分で建築を勉強して肉体派の大学生をバイトで雇ってスタジオを自力で建てたり。

なんちゅーパワフル!

 

もっと体調のいい時に話を聞きたかった。

顔色とあまりのガリガリっぷりに心配されっぱなしやった。

注文したおかゆ、生姜湯も全く食べれんしよう…

 

でも藤田さんと出会えてよかったー!

 

そろそろ体力的に限界の水谷くん、宿のコックに医者を呼んでもらう。

コックだけがおれを心配してくれた。

 

医者が来て、ポカリみたいなもんを飲まされ(むりやり、しかもまずいにもほどがある)

日本の2倍くらいのサイズのカラフル錠剤(おめーらはハリボか)を

3種類強引に胃に流し込まれ、また明日来ると言って帰っていった医者。

彼はほんとに医者だったのでしょうか。不安です。

 

苦しくて苦しくてしょうがなかった腹痛も、カラフル錠剤飲んでからはかなり楽に!

すげー!カラフル錠剤!

 

元気になってく過程で何度涙したことか。

明日は通院です…インドちょういや

 

 

通院、ケンカ、エジプト暴動

 

朝6時に起床。

カラフル錠剤のおかげで熱も引いてかなり楽に。

下痢はまだ続くけども。

 

10時過ぎに昨日の医者が宿に来て、彼のバイクにまたがり病院へ。

 

ガンジス河の近くにある6帖ほどの部屋でチャイをごちそうになって診断を受ける。

 

よくある腹痛だそうで。

旅行者は皆、こんな思いをするんかぁ…

てか注射が下手すぎて痛い!痛すぎる!!

この注射のあと、注射痕が3日くらい痛かった。

 

帰りはリキシャで帰ろうと思い、交渉。

5ルピー(10円)で宿までの約束。

 

宿に到着。

いつものことながらリキシャのじじいは10ルピーよこせと。

理由は暑かったとか、想像してたより遠かったとか。

 

腹痛続きでろくに固形物を食べてなく、暑く、臭く、ストレスばかりの

インドの路上にて若者またもキレる。怒鳴り合い…

 

こんなにキレるって書いてると水谷はすぐ怒るって

お思いでしょうがそんなこたぁないです。。

インド以外では穏やか、肩に小鳥がとまるくらい穏やか。

 

インドが苦手な人は、インド人とケンカをよくするもんだと

旅の途中何度も聞いてたけど、まさか自分がこんなに怒ることになるとは。

 

怒鳴り合いのケンカをしてると、周りのインド人が仲介に入ってくる。

まぁそいつも仲介したから金くれとか、絨毯買えとか言うし。火に油やて。

  

こうなってくると、もうインドのどこにも行きたくなくなるんすわ。

ただただ思うのは

とにかく清潔なところに行きたい…

腹痛の心配をせずに食事したい…

約束を守らないインド人とケンカしたくない…

鼻がひん曲がる匂いを嗅ぎたくない…

生きてこの国を脱出したい…

 

ということで観光する余裕を失った水谷は、次のフライトのある

インドの首都デリーへの夜行列車のチケットを購入した。

 

 

デリーへ逃げろ!!

 

セカンド腹痛から3日後、体調の回復途中でデリーへ行く事に。

これ以上バナラシに居ても辛いだけやーと逃げるかのように出発。

 

体調が回復しきると、新たな病原菌に襲われそうで…

一番健康と言っても良い回復途中で夜行列車に飛び乗る。(実際は歩いて乗車)

病気に悩まされながら長距離移動はトラウマになりかねん。

 

午後1時発の電車で午後1時きっかりに行ったら時刻通りに出発したから

スーパーラッキー。

 

インドでは電車待ち4、5時間待ちはよくあることで

運が悪いと8時間待ちから12時間待ち。

日本では考えられん!でもここはインド!!

 

電車の2等に乗って、17時間揺られる。

ずーっと外を見てた。だだっ広い草原にぽつぽつと民家。

駅に着く旅に現れる売り子を眺めつつ、チャイを飲んでポテチを喰う。

 

このあたりの水谷くんの主食はポテチ。

なぜなら袋詰めされるから。

最早そういうものしか信じられない。

火の通ったスープか、密封されたものが主食。

 

列車は楽しい。風景を見てるだけで感慨深い。

旅には音楽が会うんすねー。

the pillows  theピーズ  フジファブリック  スーパーバタードックを

聴いてしんみりしてた。

 

夜はエレ片のコント太郎をポッドキャストで聴いて

やついいちろうの親父と弟の話に笑って、就寝。

あっ車内食ちょーまずい。。

インドでおいしかったのはラッシーくらいかも。。。

 

マクドナルド

朝の6時前にデリーに到着。

夜行では3時間程しか眠れず。

 

駅前には大量のリキシャ。

何の情報も無いのでリキシャに安い宿に連れてってと交渉。

あーまたもや安いとこはないの一点張り。

 

とりあえず30ルピー(60円)で安宿まで連れてってもらうことに。

連れて行かれたのは旅行会社。

ここで店の中に入るといかついインド人に囲まれて高いツアーを組まされるので

早く宿に連れて行きなさいと言って黙る。

リキシャの兄ちゃんは何か言うてるけどずっと無視。

 

そしたら旅行会社のおやじが現れて何か言うてるがそれも無視!

10分くらい無視してたらリキシャはあきらめて宿に連れてってくれた。

 

1000→600→500→300ルピーと徐々に安い宿に連れて行かれて

蚊や南京虫がいないか、シャワーは出るか、窓やドアの鍵は閉まるか。

窓伝いに誰かが入ってこれないかなどをチェックして300ルピーのとこに決定。

 

仮眠をして午後は空港へ。

フライトは3日後やけど、空港への行き方をチェックしときたくお出かけ。

 

…空港めっちゃきれいや!!!

涙が出るかと思った。大袈裟ではない。心底ほっとした。

売店でホットドックとリンゴジュースをゆっくり食べる。

噛み締めるように。香辛料の匂いがしないことに感動しながら。

 

空港に感動して5時間ほど滞在。

 

翌日も幸せな出来事が。

インドの国立美術館に行き、リキシャで宿まで帰っていく途中に

マクドナルドを発見!さすが首都!

 

駆け込んだよ。マックに。宿に着いてからマックに戻ったので

リキシャで帰った意味ないよ。5キロ近く歩いたよ。そのくらいの情熱なんだよ。

 

インドで喰うた食べ物の中で、嘘偽り無くマックが一番うまかった。

 

バンズに感謝した。

レタスに感謝した。

バーガーに感謝した。

じゃがいもに感謝した。

塩に感謝した。

コーラに感謝した。

 

感謝の気持ちでオールドデリーという旧市街を歩いてたら

カバンの中に手を入れられた。

後ろにいた青年においコラ、カバンに手入れたやろ!って怒ったら

まぁ気にすんなよって言い放ち、去って行った。

 

そんなの誕生日の1日でした。

 

フライト待ちの苦痛(インド編最終回)

宿を朝8時にチェックアウト。

15キロくらいあるバックパックを

チェックアウトの度に背負うのが毎回きびしい。

 

地下鉄で空港へ。

地下鉄もめちゃきれいで快適。ほんまにインドかここ。

 

空港にはインドの現代アートが壁画となっていて

かなり好みの絵の人を発見!食い入る。

アートとイラストの間のような絵で画集あるなら買いたい。

名前をメモったスケブを紛失したのが口惜しや(トルコでな…)

 

朝の9時に空港に着いたのはええんやけど、フライトが翌日の朝6時。

 

21時間も待ち時間。

かといってバックパック背負って観光もしたくない。

預けるのも手やけど精神的にまいってるので観光なんてしたくない!

きれいな空港にぼくは居たいのだ!

 

昼寝したり、本読んだり、散歩したり、ポッドキャスト聴いたり。

それでも時計を見ると昼の3時。

 

空港には清潔な袋詰めされたお菓子やパンが売っていて興奮!

それらを見て猛烈&激烈に食したくなる。

 

インドの酷い衛生面で苦しめられた人間が

日本でよく見かける食べ物や清潔な食べ物を見て

衝動買いやバカ食いすることをインドショックと勝手に名付ける。

 

インドショックでメントスを狂ったように噛み砕く。

ものすごい勢いでメントス喰う姿はもはや妖怪。

 

夜の10時くらいになるとヘトヘト。

待つのも疲れる!日付が変わって午前2時に空港内に入れた。

リコンファーム無しやったから、チェックインできるかめちゃくちゃ不安。

なんとしてもインドから脱出したい。そのことしか考えてない。

 

少し手間取ったものの、無事に搭乗券が発行された時は全身から力が抜けた。

同時に小さくガッツポーズ。受付は眉をひそめる。

ほんまに泣きそうやった。いや嬉しくて少し咽び泣いた。。

 

免税店などのきらびやかな道を抜け、マックを食べて出国…

飛行機の席に着いた時、またも安堵の涙。嘘ではない。

 

それほどにキツかった。二度と行かんぞ。

 

最後に当時の日記に書いてある一文を抜粋してインド編を終わりたいと思う。

 

”いいかインド。よく聞け。今生の別れや。お金もらっても行かんでな。

 バカタレが。暑いわ嘘つくわ約束やぶるわ、うるせーわ臭いわ汚いわむかつくわ

 効率悪いわし、とろくせぇ!愛想悪いわ、飯は不味いわ、たまに良い奴もいるわ

 なんて国や!!二度と行くかぼけ〜!”

 

インド好きにはほんまにごめんなさい!

素敵な人がいるのもすごくわかる。

空港で家族との別れで号泣して抱き合うインド人を何人も見た。

 

ただ、出会ったインド人は金銭目的の輩が多かっただけのこと!

インド人そのものは絶対好きやと思う。

この話をすると旅人に

「君はまたインドに行っちゃうタイプだよ、本当のインドを見てないから」

とよく言われた。

 

次はトルコ。インドショックでえらい目にあいます。では。