アンナプルナ


総費用:3泊4日で8500円くらい(TIMSと入山許可料含む)

 

ネパールのポカラにある山 東西約50kmにわたって連なるヒマラヤ山脈の総称

第1峰(8091m)、第2峰(7937m)、第3峰(7555m)、第4峰(7525m)

第1峰は標高世界第10位。

 

トレッキングという山登りが有名  

シーズンは3月〜5月

トレッキングには入山許可証とTIMSが必要でカトマンズ

ポカラのどちらでも取得可能 共に2000円くらい

 

標高が高くなるほどロッジ(山小屋)の食事が高くなっいく

1食500円前後

宿泊代はなぜか安くなっていく

1泊150円前後

 

僕の登ったコース:1日目ポカラーナヤプルーウレリ

         2日目ウレリーゴレパニ

         3日目ゴレパニープーンヒルータトパニ

         4日目タトパニーポカラ

         最高到達標高3190m(プーンヒル)

 

 

 

 

トレッキングの準備と「チップください」

 

時は過ぎるもので5日間の入院も無事終わる。

 

ドクターは「病気は治ってもまだ泊まってけよ」と

なぜか療養を進めてくる。

 

とはいえビザが切れそうなので、退院してすぐにトレッキング準備。

 まずTIMSと入山許可証(ACAP)を取りに行く。

 

この二つがないとトレッキングはできない。

散歩がてらトレッキングセンターに向かって歩いてるとシバと出会う。

 

彼が言うには「TIMSはぼくが取ってあげる、友達の旅行代理店なら半額の1500ルピー」

実は彼のことを結構信用してた、なぜかというと入院中に見舞いにきてくれたのだ。

 

といってもトレッキングの勧誘ついでの見舞いなんやけど。

元気になったら行こうぜ!って。

おまえさんのガイド料高いで一人で行く!って断ってたが。

 

安いに超したことは無いので、彼にTIMSを頼んでポカラ散策。

 

ポカラも牛が歩いてたり、のんびりした雰囲気。ビルなんぞ1本もない。

なぜか若者、おっさんが大木の周りで1日中休んでいる。謎。

 

昼中にトレッキングの準備を整えて、夕方シバのとこへTIMSをもらいにく。

 

約束通り1500ルピーでTIMSをもらい、うひひっと礼を言って帰ろうとしたら

シバがさりげなくチップ要求。

※以下当時の会話

 

シバ「チップとして君のアイポッドください」

水「えっ?高級すぎる」

シバ「でもぼくTIMS安く君に提供したね、感謝のしるしください」

水「1500ルピーの中にシバの手数料入ってないの?」

シバ「入ってない、シバサンこのままじゃただ働きね、つらいよそんなの」

水「そうだったんだ。でも200ルピーくらいならいいよ」

シバ「安いね。2000ルピーください」

水「ん?そんなに払ったらシバに頼んだ意味なくなるのでは...」

シバ「ヨーロッパの人はたくさんチップくれるね、テレビ買ってくれたり」

水「ごめんね、貧乏旅行やから200~500ルピーで勘弁して」

 

30分間の出口の無い押し問答。

チップは委託報酬の1割かと思ってた。

お金のことは先に言ってよシバ!  

 

 

トレッキング1日目/ティケルドゥンガ〜ウレリ

 

朝6時に起きる。

アンナプルナの登山入り口までバスで2時間。

 

途中休憩で男は立ち小便、女性は森の中へ…

 

登山入り口はまだか〜と思っていると、ボロバスが下り坂で停車。

左は岸壁で、右手に民家が5件ほど。

 

なんでこんなとこ停車?と思ったけど今までの経験上、ここがナヤプルで

ある可能性も万一にもあると思って隣のメガネボーイにここナヤプル?って

聞いたらイエスってんで慌てて降りる。

 

アンナプルナの入り口は民家と民家の間のけもの道。

看板立てて!わかりづらいことこのうえなし。

 

ということでトレッキングスタート!

3泊4日で目指すは3190mのプーンヒル。

行くぜ病み上がりボディ。

装備はいつもの服装に、傘。ビスケット。ナイキのシューズ。

 

4000mを超えない限り重装備は必要ない。らしい。。

 

延々と歩く、それがトレッキング。

アンナプルナは風景のバリエーションに富んでいて

村、川、森を抜けて少しずつ上へと登って行く。

 

馬の行列と出会ったり、そのうんこを踏んづけたり。

 

色んな人と挨拶をしながら歩く事5時間。

1日目の目標地点のティケルドゥンガに到着。

 

 

しかしまだ余力がある…

もうひとつ上のウレリってとこまで行くことに。

 

まーこのティケルドゥンガ→ウレリの坂道がかなりきびしい…!

足はガタガタ、心はボロボロ、もはや修行の気分。

下山してくる兄ちゃんに、ヘイユー!ネバーギブアップ!って励まされた。。

 

バテバテ満身創痍の疲労困憊。

 

夕方4時にウレリに着くなりロッジ(山小屋)で即仮眠。

ロッジは1泊100円。ご飯は300円くらい。

山のご飯は高い。

 

夜に起きて、よろよろと食堂へ行き、トレッカーや食堂の兄ちゃん達とお話。

皆、ぼくのへっぽこ英語を必死に聞いてくれてええ人らや。

 

そしてポーランドのおばちゃんに気に入られた。

ファニーボーイって連呼された。。

(褒められてるのか幼いと言われているのか分からず) 

 

 

トレッキング2日目/ウレリ〜ゴレパニ

 朝の8時に朝飯。

山で飲むチャイもうまい。

おまえはどこでもうまい、八方美人め。

 

そして今日の予定歩行時間は7時間!うぅ…

 

午前中はぼんやり歩きながら、森の中を歩く。

歩いては休み、ぼーっと景色を見たり。動物と出くわしたり。

 

トレッキング時はしんどいので、シンプルに考え事ができる。

 

というか山登りがキツくてシンプルなことしか考えられん。

帰国したら何するかとか、何食べたい、誰に会いたいとか。

 

お昼にトマトチーズスパゲッティを食べて少し歩くと

ポカラで喧嘩別れしたシバが木陰で休んどる。

なぜここに。。

 

シバは喧嘩したことなんてあったっけ?といわんばかりにフレンドリー。

さっぱりしとって良い。

 

シバは日本人とイスラエル人のガイドとしてトレッキング中らしい。

シバとゴレパニのスーパービューホテルで再会を約束して別れる。

 

珍しくトレッキング中はipod聴かなんだ。

耳に入ってくるのは自然の音、つまり鳥の鳴き声とか

足下に転がる木や、砂利を踏む音、風の音とか。

 

これらを聴いてる方が心地良く感じた。

普段はどこ行くのもipod頼りやったけども、山の魅力あり。

 

夕方頃にゴレパニ到着!

 

もうクッタクタ…体は疲れきっても気持ちは元気、理想的な状態!

なぜならゴレパニのロッジから見える山々のおそろしいほどの

存在感と美しさ。うあわぁぁとしか言葉しか出てこん。

 

山のすごさに言葉が追いつかなかった。

  

夜はシバやミュージシャンの日本人と暖炉を囲んでワイワイ。

一生忘れない今宵。

 

しかしシバよ、ハシシを薦めんなばかもんが。

(もちろん断固拒否しました)

 

トレッキング3日目/ゴレパニ〜タトパニ

 

5時に渋々起きる。寝ていたい。しかし

プーンヒルっていう3190mの見晴し台に行く。

 

プーンヒルは朝日を見る為のスポット。

 

眠いし、朝日に興味がないので行くか迷ったけど。。

ここまで来たならと、気力を振り絞って行くプーンヒル。

 

見晴し台を目の前にして、猛烈にウンチがしたくなる。

なぜこのタイミングで大腸はウンチを。。

 

1時間近く登ってきたけど野外でウンチも厳しい。人めっちゃいる。

かなり本気で下山しかかったけど、ウンチを気合い封印。

 

そして見晴らし台

 

!!!!!

 

素晴らしい。

180度に広がる霊峰すごし。

アンナプルナⅠ(8091m)、アンナプルナサウス(7219m)、マチャプチャレ(6993m)

 

絵では太刀打ちできん。

そんなグレートな風景にも動じない男が一人…

 

そう、シバと一緒にトレッキングしているイスラエル人。

やつは素晴らしき景観に一瞥もくれずにひたすらにブロンドヘアーの

女性をナンパしている…!

せめて、せめてこのハイライトスポット以外でナンパしてくれ!

 

シバとこいつはあかん、欲望の塊や…と呆れ、ふとイスラエル人の股間を見た。

おれたちは目を疑った…そこにもうひとつのアンナプルナが。

 

そう、奴は勃起しているのである。

標高は10センチといったところか。

しかし厚手のジーパンを内側から押し上げるその圧力は

人間の、いや人類の新たな可能性を垣間見た気がした。

 

ブロンドヘアーの女性と話してるだけでこのパワー。

手も握ってない、彼女も露出なんて全くしてない。

むしろ防寒着でガチガチ。

 

そしてネパール人が霊峰と崇める山々を前にして勃起。

おまえってやつぁ…おまえってやつぁ…!

スケールでかいぜイスラエル人よ…

 

まぁそんなこったで皆で大笑いして、ロッジに戻って朝ご飯を食べて

シバ御一行とお別れ。

 

彼らはランドルンというポイントへ。

僕はタトパニという温泉のあるゴール地点へ向かう。

 

とりあえずトレッキング三日目というのもあって

少しずつ余裕を持って歩く事ができるようになってきた。

(精神的にであって、肉体は崩壊寸前)

 

そして実際歩くのは今日が最後!

明日はタトパニからポカラまでバスで帰宅予定。

 

と、浮かれて歩いていたら足は挫くは、雨に降られるはでボロボロ。

 

やっぱり登りよりも下りのがトレッキングはきつい!

足がガクガクになるし、スニーカーでは岩が滑るので挫く。

だいたいナイキのバスケットシューズで行くのがアカン。

 

ゴレパニからタトパニの予定歩行時間は8時間。

下りと思って舐めてた。

 

昼を過ぎたあたりでやや発熱。おれの体どれだけ弱い!?

 

こりゃやばいと思って昼飯に、ハチミツティーと

フライドポテト大盛り+風邪薬を飲んで歩き続ける。

 

 

森を抜け、何度も村を通り抜け、羊?ヤギ?と出会って、馬の糞を踏む。

そして出会う人に挨拶をして、村のじいさんにハシシをねだられ(持ってないよ!)

馬の糞を踏む。

 

 未だにこれらの景色は忘れられない宝物。

 

6時間くらい歩いたとこで本格的にくたくたになってくる。

これ以上頑張ると本格的に風邪を引きそうな感じ。

 

所々にロッジはあり泊まれるけど、どっちみち明日の早朝にタトパニまで

行くことになる。

 

大きな川の横を歩くこと30分。

濁流の川の周りには、大きな岩や草木の生えてない岸壁がいくつも。

 

三途の川はこんなんかー?とちょい震えながらなんとかタトパニ到着!

 

タトパニはロッジが2、3件のほんとに小さな村。

小屋に8人程の男が何をするでもなく、たむろしている。

 

少し仮眠をしてから、待望の温泉。

そしてあろうことかぬるい。無念!

 

でも気持ちいいので2時間くらいつかってた。

そして電球すら無い部屋でゾンビのように眠りました。

 

 

トレッキング最終日 タトパニ〜ポカラ

 

ゾンビは7時に起きて、ポカラ行きバス停へ。

 

あれ?バスとジープが止まってる。

聞けばバスはいつ出発するかわからんとのこと。

たぶん人が集まり次第出発かな?のんびりどころやない。

 

350ルピーを払ってジープへ乗り込む。

6人乗りくらいのジープに9人乗せるのやめてほしい。。

窓を開ければすごい土ホコリ。

でも開けろと隣のフランス野郎に野次られました。

 

ジープドライバーは対向車とすれ違うたびに必ず1分程おしゃべり。

おしゃべりはギリ許すとして、突如始まるCDの物々交換やめません?

 

ものすごいガタガタ道を2時間走り、ベニという町に到着。

 

こっからバスに乗り換えてポカラへ。

バスに乗り込んで10分後には、このバスをクソバスと命名。

 

とにかく外からのホコリが酷い!窓を閉めれば熱いし、バスの振動で

窓がガンガン開いてくるし!座席はボロボロで尻が痛い!

そしてトドメに、鼻がホコリでいかれて鼻水ドバドバやし!

 

さらに向かいからバスが来るとスレスレですれ違う、ほんまに10センチ感覚。

 

そのすれ違いにかかる時間も長い!

15分くらいかけてすれ違う。

ドライバーのテクニック云々ではなく道の狭さ。

あんまり長いことすれ違うもんで、対向車のバスの中の人とハイタッチ出来る距離感。

 

ホコリ、熱さ、ちんたら走行でかなり疲れながら夕方にポカラ到着。

最終日の今日はラクチンかと思ってたら、大変やった…

 

入院していた病院に戻り久々の下界の料理!

山の料理はあんまりおいしくない…味が薄い…

 

ん〜道が平で飯が安く、ベットもきれい。下界素晴らしや。

 

ほんと肉体的にはボロボロになったけど、最高だったアンナプルナ。

また行きたい。

 

長い長いネパール編はここでおしまい。

ありがとうネパール!また行くでな!

最高に好き、大好き。

 

次は憎きインド。ご賞味あれ。