滞在日数:5日
英語通じないわけがない
入国にはESTA(エスタ)が必要
1食2〜3ドル(自炊)
1泊25ドル(ドミトリー)
いざアメリカ合衆国へ!
宿からまたもやバスで空港へ。
ほんまに空港へ行くのかヒヤヒヤすんぜ。
まずはチェックイン。
ここでも厳しい出国審査。
色々質問されるけど、英語の発音が何言うてるかわからん。
でも優しく笑顔で辛抱強く対応してくれたおじさんよ、ありがとう。
中学レベルの英語やから、苦労と心配は絶えない。
そして機内でリトルミスサンシャインを見てご機嫌。
ひたすらに音楽を漁って、さらにご機嫌。
機内はいつでも楽しいべ!
そしてアメリカのニューヤーク空港で入国審査。
くせ者やで審査官。
おれの前に並んでた、いかにも怪しそうなおっちゃんを
すんなりスルーしたくせに、やつはおれに質問攻め。やめろ。
Qどこから来た?
リスボンからや
Qどこに泊まるのか
ユースホステルや
Qなぜそこに泊まるのか
安いからや…
Q何でホテルまで行くのか?
メトロや…
Qなぜメトロで行く?
安いからや…
Qなぜ色んな国を旅行している?
…旅行したかったからや
Qなぜ旅行したかったのか?
……色んな国を見たかったからや
Qなぜ色んな国を見たかった?
………趣味や
Qなんの趣味?
…だから旅行やって
Qなぜ絵なのか?
…好きやからや
Q何の道具で絵を描くのか?
…ペンとカラーペンや
Q何を描くのか?
ん、風景とかや…
Qがんばれ
お、おう…
おい、どうなっとるんや。
カウンセラーかおめーは。
上記の質問をされて、顔とワキの冷や汗が洪水や。
両手の指紋も採取されて入国…
後に日本人宿に泊まった時に、入国審査官の質問多くないっすか?
と聞いても、そんなことないとのこと。なぜだ…
審査官ニコリともしやんし、英語を聞き取るのに必死やのに
さらに絵を描く動機なんて…日本語で聞かれても難しいわ。
そして宿探し。
この長旅、最大の疲労と恐怖を味わう、宿探しになりやす。
ニューヤーク空港からNYのど真ん中のマンハッタンへ。
人多きところに安宿あり。
マンハッタンに着く。
なんてこった。宿なんてありゃしない。
あるのはビルと高級ホテル。
見当違いしてまったと思いつつトルコで
出会ったJR君に聞いたマンハッタン北部に
30ドルくらいの安宿あるよ情報を頼りに水谷は北へ。
歩く歩く。
15キロのバックパックを背負って歩く。
バスは乗り方わからんからパス。
メトロもまだ乗り方わからんから歩く。
地図ではマンハッタン北部まで1時間くらいに見えてた。
それは幻。北部は遥か彼方。
夕方5時から夜の8時まで歩く。ばかか
しかも情報提供者のJR君はある重大なことを教えてくれてなかった。
マンハッタン北部はハーレム街(えっちな意味じゃないよ)という
黒人街なのである。
歩き始めて1時間くらいは白人が多いけど
2時間くらいからは黒人しか目につかなくなってくる。
黒人は背でかくて迫力あるで怖く感じる。
街も徐々に汚くなっていく。
世間話しているおばちゃんズたちに安宿どこだ!って
聞きつつ当ても無く歩く。ぼろぼろ…
くったくたやし、ハーレム街こえーし、心細いし、夜やし。
宿探しながら遭難したようなもんや。
優しそうなおじちゃんおばちゃんに安い宿知らね?って
声をかけまくってYMCAという宿までたどり着く。
1泊75ドル!たけー!
全てをすり減らしていたわたくし、無言でベットに倒れこむ。
…もうこんな思いすんのいやや!次からは絶対に下調べ。
山や海に行ってないのに遭難。
懲りたかに見えて、アリゾナでも遭難しますがな。
朝に宿のPCで安宿探し。
ムーンパレスっていう宿めがけてメトロでゴー!
…ないっ!そんなことあるんか。
どんだけ探してもない。地元民にムーンパレスどこって
住所を見せてもわからへんとのこと。
ぐぅぅ。ぼく挫けそう。
しかし、こんなことがあるのはイヤだが
こんなこともあろうかと、もう一軒の安宿を調べていたのだ!
ちゃっかり&しっかり水谷。
メトロに乗ってゴーゴー。
…またないっ!そんなことあってたまるか。
地元人に刑事のごとく聞き込み調査。
4人目の男児がおれ知ってんよってことで案内される。
何度も通り過ぎた、鉄の扉が宿の入り口。
看板たてろや!でもほっと一息。
この宿はブリティッシュNYという日本人宿。
メンバーも個性的すぎる。
DJ、旅人、ベーシスト、メイクアップアーティスト
ビートボックス(楽器を持たずに口で演奏する人)
映画の編集見習いなどなど
近くのスーパーで食材買って自炊をしながら皆でワイワイ。
いろんなひといますな。
絵褒められちった。ほほほ
やっぱり日本人宿はおもしれぇ。
即席ラー麺もらっちまった。ぐふふ
久々の日本食うめーよ…
疲れ過ぎて風邪ひいちったよ。うぅぅ
しかしそんなこと言ってられまへん!
なぜならNYには素晴らしいであろう美術館が豊富やからやー。
翌日から風邪ボディーに、ムチをぺちぺち打って美術館巡り!
6月のニューヨークはめちゃ暑い。
風邪っぴきには辛い。
汗かきながらメトロに乗って美術館へ!
ニューヨーク滞在中に行った美術館はこれら。
◯ホイットニー美術館 ☆☆
◯グッゲンハイム美術館 ☆☆
◯イラスト美術館 ☆
◯メトロポリタン美術館 ☆☆
◯ノイエギャラリー ☆☆☆
☆マーク多いとこはおもしろかった。
ホイットニーは現代美術メイン。
なかなかおもしろい。
意味分からんけど見てて楽しかった。
グッゲンハイムはピカソ、モネ、ピサロ、ゴッホ達。
カンデンスキーの企画展やってた。
建物の作りがかたつむり、うずまきっぽくて素敵。
イラスト美術館は…行く価値なし!期待したのに。
ほぼ一人の作家で構成されてて、昔のアメリカの劇画タッチのみ。
メトロポリタンは広い!
全世界の美術品を集めてて、くたくたになる。
アフリカ美術とアレックス・カッツ見れたのが良かった。
アフリカの作品は度肝抜かれた。
アフリカ美術にたどり着くまでに、オーソドックスな作品から
見ていってたから、急に説明しがたい彫刻品にばったり出会ってビックリ。
そしてノイエギャラリーはエゴン・シーレっていう
27才で死んだ画家の絵がある画廊。
ファンなのですわたくし。
食い入るようにドローイングを見る。
カッサカサに乾いた心で描いたような線にうっとり。
クリムトの風景画も良かったな〜満喫。
なんだこの美術館ダイジェスト日記。
帰宅後に宿のベーシストがクラブで演奏するらしく
夜な夜なクラブに行くのです。
(風邪やから相当断ったけど、断りきれず)
クラブのノリなんぞ知るか。
今回は毒を吐いてしまいそうで怖い。
夜な夜な、宿のひでくんとクラブへ。
昼間の美術館の疲れで歯が痛い。
猛烈に痛い。今思えば虫歯が必死にクラブに行くな!
とメッセージを送っていたのか?
クラブに到着。アウェイ。
ライブハウスは好きで行くけどクラブは初めて。
ライブハウスとクラブの違いはこんなもんか?
ライブハウス=好きなミュージシャンの演奏が聴ける/ハコと呼ばれる
クラブ=イケイケ若者の巣窟/合い言葉はイエェー!元気してた??
クラブ好きに怒られるな。
その日のクラブは日本人が仕切ってるらしく、お客も出演者も日本人。
初見で会うなり、メジャーリーガーがホームランを打ったときのような
挨拶が超いやで笑顔が引きつる。
(互いの両腕をクロスさせて、イエーイエーみたいな挨拶)
人見知りとか無いの?
出演者のダンスチームや、同じ宿ののりくんの演奏はかっこ良かった。
んーでも馴染めず疲れた!
周りは乗ってるけど、乗れなんだ。
乗ってるふりも出来んしなぁ。
青春時代に青春不足やったから、青春謳歌してそうな人に
バリアーを張ってしまう。
旅してて開放的になっても変わらんものは変わらんな。
青春不足の情念は絵を描く大きな動機やけど。
今に見ておれぇ…
くたくたになって帰宅。
レッドブル飲んで就寝…
ニューヨーク最終日は休養することに。
宿でころころ。
コインランドリーに行ったり。
この日は、のり君(ベーシスト 路上で演奏しながら旅してる)
ひで君(奈良出身のDJ)
りょうたさん(何年も南アメリカを旅してる)
が宿にいたので似顔絵を描いてほしいと頼まれる。
カキカキカキ。
おしゃべりしながら描いてたら3枚描くのに
6時間くらいかかってもうた。
まず始めにりょうたさんの似顔絵を描く。
お礼にグアテマラで仕入れた財布をもらた!
今も使ってるお気に入り。
次はのり君を描いて、ラストにひで君。
ひで君にはTシャツもらた!うひひ
ラブリッシュは楽しゅうござんした。
いよいよ旅もクライマックスで残すところ20日。
NYでの大疲れを引っさげて、フェニックスというアメリカ南部へ向かいやす。
そして、フェニックスがじごくのように暑い。